宗教法人の労働保険・社会保険① ~社会保険とは?~
2025年10月24日
ブログばかり更新されていきますが、一応ちゃんと業務もこなしているこの頃です。
登録の都合で動けない内容もあったりとスローペースな部分はありますが、「まあボチボチ」というやつでしょうか。
さて、表題の件、こちら私の強みであるとともに検索で辿り着いている方も多いようです。
このサイトを作ってくれているhabitas様にアナライズはしてもらってますが、以下のワードが目につきました。
「宗教法人 厚生年金」「宗教法人 雇用保険」
少し先の話になってしまいそうなので雇用保険についてざっくりいってしまいますと、一般的な寺族のみの寺院に雇用保険はほぼ関係ありません。
逆にいえば各宗派の本山といった大寺院に雇用されている方は雇用形態にもよりますが加入が必須のケースであることが想定されます。
毎日出仕している方で「雇用保険被保険者証がない」などという方は少々問題アリの可能性があります。
一方、厚生年金のほう、これは体感的に相当な数の寺院がやらかしていると見込まれます。
そんなわけで、厚生年金・健康保険のサイドから進めていこうと思います。
これも長編になってしまいそうなのでちょっとずつ解説していきます。
まず、「社会保険」とは何か。
とりあえず、コトバンクの『デジタル大辞林』の項目を引っ張ってみましょう
「国民の生活保障のため、疾病・老齢・負傷・失業・死亡など生活を脅かす事由が発生したとき、一定基準の給付を行う保険。医療保険・労働者災害補償保険・雇用保険・介護保険・年金保険など。」
こちらは広義のほうですね。
こちらですと先の雇用保険も含まれていますし、おそらく多くの寺院関係者が加入している国民健康保険や国民年金(一応、この状況は法律的にはアウトです、念のため)も同様です。
しかし、説明の都合、当ブログで「社会保険」の語を出した場合には次の狭義のほうで認識してください、同第2項より
「民間企業の従業員や日雇い労働者が加入する、健康保険および厚生年金保険を総称した俗称。社保。」
なので、厚生年金で検索してきた方は目論見通りです。
もうひとつ、健康保険について、こちらは国民健康保険に対応する従業者の健康保険です。
風邪をひいて病院にいくと負担は現役世代なら3割ですよね、そっちのアレです。
私が社労士について「労災や健康保険とか年金の仕事」などという雑な説明をしてしまうと、「どんな商品があるの?」などと返されますが、がん保険的な類のものではありません、国民皆保険の方の話です。
まず、この大前提がないと今後の話もボンヤリしてしまいますので、今日はこれだけ覚えて帰ってください。